スマホで学力は下がるのか?データから見える子どもの現実

こんにちは。シラチャの学習塾 リクラスです。

リクラス社内でも最近よく話題に上る「子どものスマホ利用とどう向き合うか」について。

今いろいろとデータも出てきてまして、また先日開催した保護者会でも話した内容をブログでも一部ご紹介しますね。

まず学力について。

国際的な学力調査(PISA)では、2000年以降、先進国の学力は低下傾向にあります。
特に、数学と科学・読解力の落ち込みが顕著です。

さらに興味深いのは、
「教室でのパソコン使用時間が長いほど、成績が低い」という相関も報告されている点です。
テクノロジーは学びを助ける一方で、使い方によって、学習の質を下げてしまうこともあるということです。

具体的にどういう点から学力低下につながっているのか考察してみると、
集中力の低下に伴う深く考える時間の減少が大きく影響しているようです。

子どもに限らず人間の集中力について、この20年で劇的に減少しています。
現在、人間が一つのことに集中できる時間は、平均で約44秒と言われています。
2004年には約2分半あったため、わずか20年で3分の1以下にまで短くなったことになります。

なぜこのような変化が起きているのでしょうか。

その大きな要因の一つが、スマートフォンの通知です。
現在の子どもたちは、1日に平均200回以上の通知を受け取るとも言われています。
メッセージ、SNS、動画、ゲーム……あらゆるアプリが注意を引こうとします。
通知が来るたびに、集中は途切れます。

そして脳は、「深く考える状態」に入る前に、次の刺激へと引き戻されてしまいます。
このことは実際の読書量の減少などにも繋がっていると言われています。

ここで重要なのは、原因の捉え方です。

子どもたちの能力が下がったわけではありません。
つまり「能力自体が落ちた」のではなく、「環境が変わった(=集中できる環境が減っていること)」ということになります。

・常に通知が来る
・短い動画が次々に流れる
・すぐに答えが手に入る

こうした環境では、「深く考える」ための時間と余白が奪われてしまいます。
こうした状況を受けて、各国では対応が進んでいます。

例えばみなさんご存知の通りオーストラリアでは、16歳未満のSNS利用を制限するなど、
国としての規制が検討・実施されています。
ただ日本もタイも、まだまだ規制されるにしても時間がかかりそうです。
ですので、保護者会でもお伝えしたのが、以下のルールづくりのご提案です。

-利用上限時間を決める:1日最大2時間
-親から離れた友達との自由な遊びの推奨 
-まだスマホを持っていない家庭は、インターネット利用の開始を遅らせられるのであれば遅らせた方が良い 

リクラスでもスマホについていくつかルールを決めていますが、子どもの成長は待ってくれないので、改めてもっとチームでも話し合って行かなければと感じています。


※本記事は、Jonathan Haidt著『The Anxious Generation』で提示されている問題提起をベースに、現在の教育環境について整理したものです。