塾ブログ①:私学助成金について

こんにちは。シラチャの学習塾 リクラスの柴崎です。

シラチャで教育に携わってはや10年が経ちました。10年前のシラチャはAEONどころかJParkもできる前、教育に関しては大学入試改革もまだで、AIももちろんまだ出てくる前、まだ我々の子ども時代の教育と、そこまで大きな違いはありませんでした。

それから10年の時が経ち時代も大きく変わってきています。時代の変化にともなってシラチャの子どもたちもChromeブックやタブレットを操るなど教育も変化し、またインターネットを見れば玉石混交の教育のハウツーが話題に上っています。

このブログの場を使って小学生・中学生を主とした教育に関わる最新の教育に関わるデータや入試情報などお知らせできればと思います。少しでもどなたかにとって有益な情報となれば幸いです。

 

今回は少し塾らしく、入試に関わる最近大きな変化の一つ「私学助成金」についてお伝えしたいと思います。この助成金については、保護者の方と話をしていてもまだあまり認知されておらず、ただ非常に大きな動きなので今回書きたいと思います。

 

この私学助成金とは読んで字のごとく私学の生徒に助成金を国や県が補助する動きで、多くの都道府県でだいたい2020年頃から始まっています。

 

例えばシラチャから帰国される方も多い愛知県を見てみますと、年収などの条件があるものの、最大で年間42万円が補助されます。愛知県に帰国されたご家庭と話をしても「この補助金によって、塾・予備校に行く方が私学の学費よりも全然高くつくようになった」との話を聞きます。また「うちは兄弟が多いから公立にしようと思っていた」というご家庭が、この助成金の存在を知って、志望校を公立高校から私立に変更したケースもここ最近でも実際にあります。

 

この流れは全国で広がっており、例えば大阪府では最大年間39万円+条件によって府の補助金が追加で支給されることで実質無償化の動きが進んでいます。

ただ大阪は関西圏で一番動きが早いものの、その他の大阪の近隣府県はこの助成金の仕組みへの参加に及び腰だったりと、各県によって対応が分かれるので、気になるかたはぜひお調べすることをお勧めします。

 

またこの私学助成金で何が起きているかというと、当たり前ですが、私立の人気が高まっていること、またそれに相まって公立の志願者数が減っていることです。私たちの時代で比較的入るのが易しかった私学のxx高校が最近人気が出て入学がどんどん難しくなっている、という話を色々なところで耳にします。

 

門戸が公立・私学ともに平等に子どもたちに開かれること、また公私間の切磋琢磨によって質の高い高等教育が提供されることにつながるので、この動きの方向性自体を歓迎しつつ、特に地方の公立高校は地方の子供たちに勉強する機会を提供している側面もあるので、注視したいですね。特にこの私学助成金の進んでいる大阪府などでは今年度の公立高校のおよそ半数が定員割れしたとのことなので、この動きが地方の公立高校の大幅な減少につながるのではないかと少し心配な点もあります。

 

今回は少し固めの内容でしたが、こんな感じで少しだけ身になる教育関連の小話を今後も書いてまります。